松尾貴史

松尾貴史

 松永さんと最初にお会いしたのは、忘れもしません、何か、どろーんとした平日か週末かの午後でした。
私が気まぐれでやってしまった、「松尾貴史の人格懐疑室」というショーのようなネタのようなものに、刑事やらキュリー夫人やら曾良やら千葉すずやらの役でゲスト出演して下さるということで、青山にある、日本語で言うと「東」という意味の名前の制作会社においてでした。
芸達者で性格が強くて本能的でお利口でジュンサイで、非常に助けて頂きましたん。
よく、飲みにも行きました。面白い人です。
彼女は飲んでいる間中、ずっと、『あかんあかん、あかんあかん。もー、あかんあかん、あかんあかん』と言い続けます。
嘘だと思ったら、彼女を誘って飲みに行って見て下さい。断られたらどうしようって、大丈夫。彼女は絶対に断りません。
携帯電話が鳴って、真っ青になって帰ることはありますが。
二、三杯飲んだところで、わざと『うだーうだー』言って見て下さい。突然、瀬戸内寂聴のような顔つきになって『あかんあかん』と言い始めます。
だからどうだって言うのですか。彼女はそれでもひたむきなんですよ。周りからとやかく言われることはないでしょう。
私は、高校の頃まで『ひたむき』を『したむき』だと思っていたぐらいですよ。
だからこそ、いまではつうかあですとも。
阿吽の呼吸、以心伝心、テレパシー、超感覚的知覚、ESP、チャネリング、精神感応、虫の知らせ、千里眼、霊視。どれでもどうぞ。
それぐらいのものだと言ってるんですよ。はははははははははははははははははは。
玲子は霊子。しゃれしゃれ。
ふふふふふふふふふふふふふふふ。でろりんまーーーーーーーーーーん。